2010〜2015年の国内活動から

●2015年

◇CanDo勉強会2015・東京<全6回>

日時: 6月3日〜7月8日(水)19:00〜21:00
会場: 不忍通りふれあい館 3階会議室 
参加費:資料代として1回500円(CanDo会員は無料)
定員: 20人


【第1回:ケニアの「民族」の課題と地方分権の進展】


2007年末のケニア総選挙後の暴力は、「民族」対立の様相を呈し、多くの犠牲者と土地を追われた人々を生みました。その後、政治エリート間の和解が進み、新憲法も発布し、次の2013年総選挙を平和に行なうことに多大な努力が払われました。

その結果、20133月には民族ごとに括られた投票で、平和な政権交代が実現し、新しい大統領・副大統領が就任しました。一方、この正副大統領は、2007年総選挙後暴力に中心的に関与した疑いで、国際刑事裁判所(ICC)に訴追された被告でもありました。

この回では、現在のケニアの大きな課題になっている民族や土地問題の背景にある、イギリスによる土地の収奪、「民族の固定」など植民地化の歴史を振り返ります。そして、独立以来、富裕層を形成してきたケニア人政治エリートの「民族」との関わりや現在みられる貧富の格差の拡大について紹介し、貧しい人々が「社会的能力」を向上させる重要性について考えます。

合わせて、選挙後に本格的に始まった地方分権の進展状況について、カンバ地域を事例として紹介します。


第2回: カンバ地域の生活と社会開発「参加」をめぐる課題

まず、CanDoが社会開発協力に取り組んできた、ケニアのカンバ地域の人々の生活の様子を紹介します。

この地域において社会開発事業を行なったNGOや援助機関など外部者は、住民に知識や技術の向上などによる「将来の利益」を語り、住民の参加を促してきたようです。ところが、外部者は長期的視点を語りつつ、早く消えていく存在でもあります。この経験から、住民は事業を通しての将来の利益より、村にNGOや援助機関が来ること自体の副次的・短期的な利益に着目することになります。このことは、事業の目的に関心がなく異なる個人の目的をもって参加する住民が多くなり、本来の目的の達成から遠ざかることになりそうです。

カンバ地域でのCanDoと地域社会と関わり方、自律的な住民参加を促してきた活動での成功例・失敗例、「私たちは村人になるのでなく、あくまで外部者として村人とつきあう」意味について紹介し、議論を深めたいと思います。



第3回: 後退するケニアの無償教育、カンバ地域での参加型教室建設

ケニアの「教育」のうち、小学校・幼稚園(フォーマル教育)について考えます。まず、植民地化と西洋近代教育、独立からの全ての国民への教育の普及の進展、そして、2003年から始まった小学校の完全な無償教育が破たんしつつある現状を報告します。

次に当会の参加型教室建設・構造補修について話します。これまで地域の75小学校で保護者とともに69教室の建設と65教室の構造補修を行ないました。

ひとつの教室を造ることは、住民にとっても、当会にとっても大変な仕事です。そのなかで焦点は、住民が事業を通じて様々な能力を向上させ、将来にわたって自分たちで教室を造り続けていけるようになることです。そのためには、住民が計画を立て、みんなで合意し、実行に移していく力、地域にある建設に使える資材を見極める力、建設工程全体への理解、資材・資金の管理、建設職人の適正報酬での雇用と監督など、様々な能力を高めていくことが必要です。そして、実際の活動で課題に遭遇して、自分たちで課題の分析と解決策を話し合い、合意を形成していく成功体験が、重要だと考えています。建設の過程で、次第に、保護者が「運営」を意識するようになり、学校運営全般への参加・能力向上につながっていきます。

また、小学校への支援状況が、政治や行政施策、援助の都合で、不安定に変化するため、保護者が子どもへの教育機会の保障に参加する必要があることを紹介します。


第4回: カンバ地域の生活と環境問題、小学校での活動

カンバ地域は、降水量の少ない半乾燥地で、住民の多くは、天水に頼った畑作と周辺の草に頼った粗放的牧畜を組み合わせて生存をはかっています。干ばつに見舞われることも多く、CanDoが活動を開始してからは、1999年、2006年、2009年、2011年と深刻な干ばつが発生しました。農作物生産の壊滅的な不作や、2009年の干ばつではウシなどの家畜の餓死による保有量の減少もみられました。そのような環境で住民の貧困化が進み、子どもの栄養状態の悪化につながっていると推測されます。

この状況の中で、住民は、現金収入を得られる木炭生産や、焼畑による畑地の拡大など、短期的な利益を目指すことで、長期的には土地荒廃につながる土地利用を広範に行なっています。過去に取り組まれた国際援助機関による環境保全プロジェクトでは、貧困対策も兼ねて、住民に労働参加を求める見返りとして食料を供与するフード・フォー・ワーク(FFW)手法がとられました。その結果、本来、長期的な視野に立って取り組むべき環境保全において、短期的な食料の獲得に住民の関心が集中することになりました。

当会は、小学校での保護者参加による環境活動の促進、土壌流出が続いている小学校の校庭や教室周りの基礎の土壌保全、辺縁地の村を定期的に訪問しての環境活動などを実施してきました。

環境の視点からみたカンバ地域の様子を紹介し、当会の活動を紹介しつつ、住民の生存を保障する持続的な土地利用の可能性について考えたいと思います。



第5回: カンバ地域の生活と健康問題、地域保健ボランティア育成

カンバ地域は、降水量の少ない半乾燥地で、住民の多くは、天水に頼った畑作と周辺の草に頼った粗放的牧畜を組み合わせて生存をはかっています。その降雨は、ばらつきが大きい不順なもので、結果、安定した収穫が期待できず、食料が慢性的に不足することにつながります。また、安全な飲み水を十分に確保することも難しい地域でもあります。このことは、注意深く生活しないと、子どもの健康を維持することも難しく、容易に栄養状態が悪化する状況にあることを意味します。

この状況の中で、当会は、住民を対象とした保健研修を実施してきました。地域のなかでの健康の課題として、安全な水、トイレの役割、栄養バランスの取れた食事、子どものケア、性感染症、エイズ、周産期ケア、早期妊娠などに着目し、それらに関連する基礎知識や技能を伝える様々な研修です。当会が、これらの活動で重視してきたことは、研修に参加した住民が、周りの住民へ学んだことを日常生活のなかで共有し、地域の健康の向上に役立てること。このために、地域の健康のために貢献する意欲の高い住民を公正・慎重に選んで、研修に受け入れることです。

現在、地域のなかのマシンガ県で、県保健局と協働して、ケニア地域保健戦略(CHS)を地域で担う地域保健ボランティア(CHW)の育成と組織化に取り組んでいます。その過程のなかで、明らかになってきた課題について報告します。

第6回: カンバ地域でのエイズ状況と住民教育・小学校教育ケニア政府の調査によると、国民の十数人に1人は、エイズの原因となるウイルスHIVに感染した陽性者のようです。当会が10年前にエイズ関連の事業を開始したムインギ東県でも、住民がエイズを「自らの深刻な問題」と感じるくらい、エイズが日常化した状態にありました。エイズに関して「不道徳の病」「宗教的な罪」「不治の病」「コンドームで予防できない性感染症」など、その脅威を強調する情報が流布され、危機意識は高まっていました。そのことが逆に、住民がエイズを学ぶことを躊躇することにもつながっています。

まず、エイズに関する理科的知識と社会問題としての側面など基礎知識および、カンバ地域におけるエイズ状況を概観します。そして、当会が住民を対象に実施している、さまざまなエイズ教育、住民から住民へエイズを包括的に教えることができるエイズリーダーの育成、危機意識と対処意識の乖離を埋めるための試行錯誤を紹介します。

さらに、小学校のエイズ教育の概要、当会の教員対象のエイズ教育研修を紹介し、研修を受けた教員が実施したエイズ公開授業や、エイズに関する子ども発表会の映像も紹介し、エイズ教育の意義についての話し合いたいと思います。

なお、事前に案内したテーマに含まれていた早期性交渉予防研修については、時間の都合で割愛させていただきます。
グローバルフェスタJAPAN 2015に出展
日時: 2015年10月3日(土)・4日(日)
会場: 東京・お台場センタープロムナード
 


●2014年

CanDo勉強会2014・東京<全6回> 
日時: 6月18日(水)〜7月23日(水) 19:00〜21:00 
会場: 文京区民センター 3-Cまたは3-D会議室
参加費: 資料代として1500円(CanDo会員は無料)。
定員:   30


【第1回: 2013年ケニア大統領選挙と民族について】 
【第2回: 村の生活と社会開発―「参加」をめぐる課題】
【第3回: 後退するケニアの無償教育、ムインギでの参加型教室建設】
【第4回: ムインギにみる生活と環境問題、小学校での活動】
【第5回: エイズ基礎知識、ムインギでの課題と住民へのエイズ教育】
【第6回: ムインギの小学校でのエイズ教育・早期性交渉予防研修】


グローバルフェスタJAPAN 2014に出展
活動紹介のパネル展示とケニア製のかごバッグなどの販売、元インターンによる活動や暮らしのトークを実施。
日時: 10月4日(土)・5日(日) 10:00〜17:00
会場: 東京・日比谷公園
ブースの位置: グリーンエリア G50



稲門祭に出展
早稲田大学校友会のイベントの「グローバルお国自慢」ゾーンで、パネルを展示。
日時: 10月19日(日) 10:00〜16:00
会場: 早稲田大学10号館前



●2013年

◇グローバルフェスタJAPAN 2013に出展
日時: 10月5日(土)・6日(日) 10:00〜17:00
会場: 東京・日比谷公園

◇CanDo勉強会・東京(全6回) 
日時:  517日(金)〜7月26日(金) 19:0021:00
会場:  文京区民センター 3-D/3-B/3-C会議室


◇CanDo設立15周年記念イベント
日時: 2013720日(土) 15:0019:00
会場: 文京区民センター 3-C会議室 
活動報告とトーク   15:0017:00
15年の歩み‐永岡宏昌 CanDo代表理事
・設立当時のこと〜現在の仕事
: 
 中塚史行 
特定非営利活動法人NIRE代表/國枝美佳 国際機関職員
 /
國枝信宏 セネガル国教育環境改善プロジェクト(フェーズ2)チーフアドバイザー
15年を振り返って
感謝の集い:  17:2019:00

◇アフリカン・フェスタ2013に出展
活動紹介とケニアのかご・雑貨などの販売。
日時: 5月11日(土)11:00〜17:00/12日(日)10:00〜17:00    
会場: 横浜赤レンガ倉庫イベント広場と1号館


◇「ゆうちょボランティア貯金創設5周年記念  今を見る、聞く  ボランティア活動リポート from アフリカ」で
  永岡がケニアにおける協力活動を報告
日時: 2013年5月3日(金・祝) 14:00〜16:00
会場: 横浜港大さん橋国際客船ターミナル2F CIQプラザ
主催: ゆうちょ銀行
協力: (独行)国際協力機構(JICA)

プログラム: オープニング‐ドラムストラック/活動報告‐CanDo 永岡宏昌/ミニステージ‐白井貴子さん

◇公益社団法人日本青年会議所(JC
  京都会議2013「国際協力フォーラム」〜ぼくらが世界にできること〜に永岡が出演

日時: 2013119日(土)11:0012:30
1部‐基調講演:(特活)日本紛争予防センター(JCCP)事務局長 瀬谷ルミ子さん
2部‐トークセッション:瀬谷さん/永岡/JC副会頭 柴田剛介さん

会場: 国立京都国際会館 Room D

★日本青年会議所のウェブサイトに報告が掲載されています。

国際教育開発セミナー第2回「EFA(万人のための教育)目標2初等教育の完全普及
  〜自律的な学校運営の向上」で永岡が報告

共催:   教育協力NGOネットワーク(JNNE)、早稲田大学アジア太平洋研究センター
日時:  2013117日(木)18:3020:00
会場:  早稲田大学19号館7710教室



●2012年

◇CanDo連続勉強会<全5回>
日時: 5月17日(木)〜6月29日(金)  前半は木曜日、後半は金曜日。19:00〜21:00
会場: JICA地球ひろば セミナールーム403 *第4回のみ303
参加費: 資料代として1500円。ただし、CanDo会員は無料。

第1回: ケニアの植民地化と民族問題、大統領選挙に向けて】       5月17日(木) 
【第2回:  ムインギの人々の生活と援助、CanDoの関わり方       
524日(木) 
【第3回: ムインギの小学校、住民参加による教室建設】            5月31日(木)  
第4回: エイズの基礎知識、ムインギでの課題と住民へのエイズ教育】  622日(金) 
第5回: ムインギの小学校でのエイズ教育・早期性交渉予防研修】    629日(金) 


2011年 

◇ブックレット&電子ブック発行記念CanDo報告会―アフリカの抱える課題解決に向けてのNGOの役割
日時:  2011726日(火)19:0021:00
会場:  港区立三田いきいきプラザ  集会室A 東京都港区芝4丁目1番17号

講師:  パナソニック(株)CC本部社会文化グループ戦略推進室室長 横川亘 氏

報告者:(特活)アフリカ地域開発市民の会(CanDo)代表理事 永岡宏昌
参加費:    資料代として500円(当日の資料とは別にブックレットを配布)。 
プログラム: 
1.「アフリカで活動するNGOへの期待」横川亘 氏 
2.「ケニアの人々―その抱える課題と参加型開発協力の役割」永岡宏昌
3.対談「アフリカの抱える課題解決に向けてのNGOの役割」  

◇CanDo連続勉強会ケニアの人々―その抱える課題と参加型開発の役割
日時:  2011519(木)〜721日(木) 毎週木曜日の夜 10
参加費:
 資料代として1500円。ただし、CanDo会員は無料。
会場: 港区立三田いきいきプラザ 
各回のテーマ:
第1回: ケニアの歴史と民族問題、現在の課題
・第2回:  ムインギ県の人々の生活と援助、参加型開発
・第3回: ケニアの教育史・制度と教育協力
第4回: 住民参加による教室建設と学校運営能力向上
第5回: 住民の保健教育とプライマリヘルスケア
・第6回: エイズ基礎知識、ムインギでの課題と住民へのエイズ教育
・第7回:  小学校におけるエイズ教育
・第8回: 環境問題: 砂漠化か、気候変動への適応か
・第9回: ナイロビの都市とスラムの暮らし
・第10回: 南の人々の生き様をみる視点  *この回は参加費は無料



●2010年

◇グローバルフェスタJAPAN 2010に出展
〜10月2日(土)・3日(日)、日比谷公園で開催〜
右下は、カンガ(東アフリカの女性が身につける一枚布)を使ったオリジナルの袋物。左下は、教室建設の模型



<普遍的初等教育の達成>として、教室建設の模型を使ったワークショップ「保護者がつくる(学ぶ・建てる)ケニアの教室」を開催。
2016年4月30日更新