鈴木 美月

「半年間のインターンシップで見えてきたこと・感じたこと・考えたこと」


初めに、職歴も経歴もない私がこのようなインターンシップに参加でき、事業に関われたことに感謝します。私はというと、今まで国際協力や開発を机に座って勉強していたからこそ自分の中で固定観念を作ってしまって、そこから抜け出せずにもがいていたこと、現場が見てみたい・知りたい・教えてもらうという表面的な動機でケニアでのインターンシップに望んだからこそ主体的に物事が見れなかったこと、腰痛に悩まされて現場に行けなくなり、自分よがりになって仕事を中途半端にこなしスタッフを悩ませていたこと、事業を理解したようで自ら考え抜くことに欠け、あいまいに物事を解釈していたことが多々ありました。いつも失敗の連続で余裕なんて全然なく何度も辞めそうになりましたが、それでも続けられたのは、CANDOとそれを取り巻く人々との信頼関係に気づいたからです。その後、前より責任感を持って仕事に取り組めるようになりました。

事業を円滑に進められるようにサポートするアドミンとして事業に関わり、仕事は尽きないしいくらでも形成できるものだと感じました。同時に、仕事をてきぱきこなすことが重要なことでなく、物事の一つ一つに理由がありそれを理解することの方が重要な事だと考えるようになりました。また、日本の政府・民間団体から補助金や助成金を受ける受益者として日本のシステムに沿って事業を進めていくこと、現場に目を向け地域のニーズと変化に柔軟に対応し、時には軌道修正をして必要な協力を行っていくこととの両者のバランスを取ることが事業を進めていく中で非常に重要であることがわかりました。

CANDOの地域での活動を通してNGOの役割を考えた時、NGOはその国の政府や行政が機能しないところで働きかけることで、相手方政府や日本政府、地域の村長レベルの人や住民と話し合いを持って、必要な協力を組み立てていくこと、地域の人たちがやろうと努力してできなかった事を私たちのような外国人がずけずけ彼らのテリトリーに入って実践しようとしているのだから、現場の事をよく理解した上で相手方を尊重しながら行わないと地域から見放されて事業がつぶれてしまうので十分注意を払って進めていかなければならないことを学びました。また、外部者として一歩離れた視点から地域を見ることで、その地域内部で起こっている部落・民族・宗教的な差別とか力を持った人たちの権力みたいなしがらみなしに住民と接することができるのだと思います。

このように考えてきたわけですが、実際はというと自ら進んで啓発や提案をして仕事を進めることができなかったのが残念です。今後の日々の生活の中で、それを少しずつ改善していければと考えています。最後に、貴重な経験を提供していただきありがとうございました。